2023年7月14日
高齢者事業スタッフのSです。
最近ご相談が多くなってきた「老老介護」。実は「認認介護」も増加傾向にあります。
認認介護とは、主介護者にも要介護者にも認知症の症状がある状態のことです。
原因は、健康寿命と平均寿命に差があることと、核家族化が主な原因だそうです。
確かにこれまでにも、やや認知症状のあるご主人を奥様が介護するという姿をお見かけすることがありました。
調べによると現在65歳以上の高齢者のおよそ5人に1人が認知症であるとされ、
徐々にその割合が増えていくと推計されているようです。
先日ご自宅を売却するサポートをさせていただいた相談者様も「認認介護」手前のご夫婦で、
奥様の認知症が進行しており、ご主人がまだハッキリされていたので問題なかったのですが、
あと少し遅ければご自宅を売却することができなかったかもしれません。
そうすると、お手元に現金がなく、ご希望の高齢者施設に入居することが難しくなっていました。
また、別のご相談者様はまさに「老老介護」で悲しい結末を迎えられました。
お母様(90歳代)と娘さん(70歳代)の二人暮らしで、ご主人は数年前に他界され、
兄弟はお兄様が一人いらっしゃいましたが、海外在住のため、娘さんが自宅でお母様を介護していました。
お母様はほぼ寝たきりの状態だったようです。
たった一人で世話をされていた娘さんが、ある日、熱中症になってしまい、自宅で倒れ、
そのままお亡くなりになり、その後まもなく寝たきりのお母様も亡くなられてしまいました。
現在「老老介護」を行っている世代は、忍耐が求められた戦争を経験しているため、
他人に助けを求めることに負い目を感じる傾向があるようです。
「自分一人でなんとか頑張らなくては」と思うばかりに、他人を頼ることが出来ません。
また、他人を家に入れることへの警戒心から、第三者のサポートを受け入れないことも多いようです。
早くご親族に相談したり、介護サービスの利用又は地域包括支援センターに相談していればと悔やまれます。
この仕事をしているともう少し早くと悔やまれることが多く「高齢者の一日」の大切さを日々実感します。
少しでもご不安のある方はお早めにご相談ください。