2023年6月16日
金融業界出身のHです。
健康保険組合連合会は、2023年度健康保険の平均料率が9.27%になる見通しだと発表しました。介護・年金等を合わせた保険料率は29.35%と過去最高水準となります。
更に所得税等を加えた「国民負担率」の2023年度見通しは、46.8%とこちらも過去最高となり、今から35年前と比較すると9.7%上昇したことになります。
これだけ聞くと若年世代中心に、日本に居ることが馬鹿らしくなる方も多いと思いますが、諸外国の水準と比較すると又別の見方も出来ると思います。
2020年の調査ですが、OECD加盟36ケ国の国民負担率を調査した資料によれば我が国より「国民負担率」の高い国も当然存在します。
例えばフランス(69.9%)、デンマーク(65.9%)、イタリア(60.8%)などです。
一方自己責任の国、例えばオーストラリア(37.6%)、アメリカ(32.3%)などは当然我が国より低くなります。
自ら選択することが難しい為一概には言えませんし、累進税率により負担が公平でもないわけですが、一応健康保険や国民年金・厚生年金がある程度きちんと運営され、将来的にも問題が生じない様であれば、相応の負担はやむを得ないとも思われるのです。
やはり人口減少・高齢化による自続可能性の問題なのでしょう。
確かに出生率改善による担い手の増加、というだけでは心もとないとのご意見も多いでしょうし、実際出生率改善が可能なのかという事もあるでしょう。
小生も既に高齢者の部類に入っておりますが、これ以上の負担を求められる事があるかもしれません。給付開始年齢の引き上げや年金給付そのものの引き下げ等を求められるのでしょうか。
政府の決定であればある程度甘受せざるを得ませんが、出来れば「お手柔らかに」とお願いしたいところです。