2024年2月19日
金融業界出身のHです。
Kさんは今年97歳で私が担当しているご高齢者の中では最高齢です。
膀胱と前立腺に疾患があり耳も若干遠いですが、歩行器をつかってドンドン歩きますし食欲も旺盛で至って元気です。
現在は当方でご紹介した介護付き老人ホームに入居されています。
月に何度か様子を伺いにお邪魔するときまって「女房の見舞いにゆきたい。」という話をされます。
奥様は今年91歳で長期療養型の病院に入院していらっしゃいます。
内臓疾患の為口から水分や栄養を摂ることが出来ず全て点滴で摂取しています。
若干認知機能の低下がみられ、ご主人のご年齢もありますので成年後見人を付けてもらうべく弁護士経由家庭裁判所に依頼しています。
実は先月お見舞いに行く予定だったのですが急遽ご主人のKさんの体調が悪化、緊急入院となった為お見舞いに行くことが出来なくなってしまいました。
其の為昨日本当に久しぶりにお見舞いに行くことになったのです。
病室に入ると奥様は熟睡されていました。気をきかした看護師さんが
「○○さん、お父さんきてくれましたよ!会いたいって言ってたじゃないですか。」
と言いながら足や体をゆすり起こしてくれました。
起きてはくれましたがよく状況を理解できないのか「お相撲さんがきたのですか?」などと言う。KさんはKさんで耳が遠いので奥さんの話はあまり聞きとれない。
要は二人は全くかみ合わず言葉を交わしている状態です。
それでも面会時間が終わり帰る段になると奥さん寂しそうにしています。
Kさんが「また来るからね。バイバイ。」と手を振ると奥様も手を振られました。
帰りの車の中で「家に帰りたいって言ってたね。」とKさん。「そうおっしゃってましたか。」「うん、お父さんといっしょに帰りたい。って言ってた。」「よく分かりましたね。」と言うと「うん、わかるよ。」とのこと。
50年以上連れ添った夫婦には、もはや言葉は要らない、ということの様です。
Kさん、又お見舞い行きましょうね。
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