金融業界出身のHです。
単身高齢者が今後急増しそうです。
国立社会保障・人口問題研究所の調査によれば、65歳以上の単身高齢者数は2050年には1,084万人になり、2020年の実に1.5倍になると予想しています。
又65歳以上に占める単身者比率も、2020年20%から2050年には28%になる見込みです。
単身高齢者に纏わる問題としては、施設入居・入院の際の身元保証、通院・金銭管理等の日常生活サポート、本人が亡くなった場合の死後対応等が挙げられます。
そもそも我が国は「家族依存型福祉国家」と言われるほど、親族や家族に依存した仕組みが多く、行政側はほとんど単身高齢者を支援する仕組みを持っていません。
こうした中、身元保証をビジネスとする民間の身元保証事業者が増えてきています。
総務省の調査によれば、全国に400社ほどあると言われます。
使い勝手もよく、背に腹は代えられない方も多いため利用される方が増えている一方、問題も多く利用者と事業会社とのトラブルも増えているようです。
遺言や死後事務契約を結んだものの、本人死亡後契約履行について十分なチェックがされていない、参入障壁が低く十分な経験や知見のない事業者が多い、契約内容が複雑で料金体系が不明確もしくは料金が高額、等です。
政府もこうした状況を受け、民間事業者のガイドラインを作成中です。
しかし、身元保証会社自体を管轄する行政機能が特定できない中、中途半端な形でガイドラインを示しても徹底できるとは思えませんし、むしろ無用に混乱する可能性も高いと思われます。
やはり以前にこのブログにも書きましたが、身元保証会社を許認可制にし、信用面を補完しつつ、より多くの役割を民間に移譲して、支え手を増やすことが最も現実的なのではないでしょうか。
▶『当社の単身高齢者(お一人さま)支援について』